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Hazuki Suzuki

Author:Hazuki Suzuki
MBA留学後(Duke Class of 2010)、外資系企業のIT部門で働いています。成毛眞氏主催の新刊本おススメサイト「HONZ」、毎日好評更新中です。何卒ご贔屓に!

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『師』 メダリストに一流の恩師あり。

師 (天才を育てる。)師 (天才を育てる。)
(2012/07/26)
テレビ朝日「Get Sports」

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ロンドン五輪の熱狂覚めやらぬ中、銀座で行われたメダリストのパレードには50万の観衆が駆けつけた。史上最多の38個のメダルを獲得した五輪のヒーロー・ヒロインたち、真剣勝負の険しい表情も凛々しいが、晴れやかな笑顔も見ていて気持ちが良いものだ。

栄光の勝利、そして歓喜の渦の中にあっても、天才アスリートは自分を支えてくれた人々への感謝の言葉を欠かさず口にする。彼らは大きな壁にぶつかったとき、見守り、救ってくれた人たちがいたからこそ、今の自分があるということを知っている。

しかし裏を返せば、アスリートの悩みは恩師たちの悩みでもある。一流選手の影に一流の恩師あり。本書では、ロンドン五輪・日本代表を支えてきた6組7名の恩師たちのエピソードが紹介されている。いずれの話も、人を育てること、何かを伝えることに思いのある方への示唆に富んでいる。

競泳日本代表のヘッドコーチを務めた平井伯昌の教え子には、北島康介、中村礼子、寺川綾といったトップスイマーが名を連ねる。中でも2004年のアテネ、2008年の北京と2度のオリンピックで平泳ぎ100、200mの2種目を制覇した北島は、まぎれもなく日本の競泳史に残るスイマーである。

平井が北島とであったのは彼が中学2年のとき。スイミングクラブでは北島への評価は決して高いものではなかったが、平井は「北島の眼差しとまっすぐな姿勢に、将来性を見出し」、「オリンピックを狙える、メダルを取れる選手だ」との印象を受ける。

北島の育成にあたっては「逆算して指導を始めた」と平井は語る。まだ中学生であることを考えれば、ピークとなるのは先だから、まずは基礎的な部分から。一つ課題をクリアしたら次のステップに進む、といった具合だ。

この頃、平井はコーチになって10年目、教えていた選手たちが高校生の半ばほどで伸び悩んでいた事実を目にしていた。教え子を指示待ち人間のようにさせていた、「高校生で頭打ちにならず、その先も成長していくためには、段階を踏んで、自分で考えていける割合が大きくなっていかなければいけないんじゃないか」と考えた平井。

さっそく実践とばかり、「言葉」にも気を遣い北島の成長を促す。「オリンピックで金メダルを取るぞ」と何度も言い、中学の全国大会、平泳ぎ100mを1分5秒で制した北島に対し、「康介、59秒台(※当時、前人未到の世界記録)ってどうしたら出ると思う?」と傍から見ればまるで夢物語のお話。しかし、これらは皆、未知の世界記録レベルに少しでも触れさせようという弟子への思いから出た言葉の数々であり、後に現実のものとなる。

北島の才能開花の裏側には、地道な課題解決に二人三脚で取り組み、肉体的・精神的リミッターを取っ払う想像力を喚起し続けた名コーチ・平井のこうした働きかけがあったのだ。

コーチの言うことを
すべて聞くような社会人じゃ
伸びていかない
セルフマネージメントが必要
(平井伯昌)


その他のエピソード、メダルを目指したアスリートたちの原点と、その指導マネジメントはぜひ本書を手にとって読んでいただきたい。

28年ぶりのメダル獲得に沸いた女子バレー。その主力メンバーであるエース・木村沙織、キャプテン・荒木絵里香を輩出した下北沢成徳高等学校の女子バレー部監督・小川良樹は、「ひたすらレシーブに耐え、スパイク練習を延々と繰り広げる」という、強豪バレー部にありがちな姿勢とは”正反対”の指導を行っている。そこにある発想の転換とは?

才能に優れるチームには
「自分のチームが好き」とか
「バレーボールが好き」という
環境づくりで勝負しよう
(小川良樹)


レスリング指導の第一人者たる栄和人の教え子には、オリンピック三連覇の偉業を成し遂げた女子レスリングの吉田沙保里(55kg級)と伊調馨(63kg級)。栄自身、現役時代は無敗記録を打ち立てるも大一番での敗戦と挫折を味わう。くしくも、48kg級で金メダルに輝いた小原日登美もまた、かつて栄が指導し、挫折を経験して栄のもとを去っていった。選手として、指導者として、自問自答を繰り返してきた栄のメンタリティとは?

いろいろな壁に
ぶつかっている人間でなければ
伝えられない部分もある
だから僕がいる
(栄和人)


今回の五輪、メダリストのインタビューで恩師への感謝とともに印象に残ったのは、本番を「楽しむ」というセリフ。アメリカ人などには、よくここ一番の場面で”Enjoy!!”という言葉をかけられるが、そこには「今まで出来る限りの準備をやってきたんでしょうから、あとは開き直って普段どおりの力が出せれば大丈夫」といった、楽天的な励ましの気持ちが込められているように感じられる。

第一線で活躍するアスリートのほとんどが年下になってしまったが、彼らの感覚には「頑張れ」より”Enjoy”の精神のほうがしっくりくるようにも思える。世界の大舞台で躍動する姿に、私も多くのことを感じ考えさせられる。最高のパフォーマンスを披露してくれる一流選手は、我々にとって最良のメンターでもあるのかもしれませんね。

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突破論突破論
(2012/07/17)
平井伯昌

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競泳日本代表ヘッドコーチ平井伯昌氏の、常識にとらわれない思考法を紹介。種目も性格も年齢も違うトップスイマーのやる気と能力をいかに引き出したのか、「平井式メソッド」の秘密に迫る。

なでしこ力 次へなでしこ力 次へ
(2012/04/21)
佐々木 則夫

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FIFA女子年間最優秀監督賞を受賞した佐々木監督が、日本女性の持つパワーを語り尽くす。 単なる「団結力」や「精神力」では十分に言い表すことができない、勝つチームの強さの秘訣とは?

「精密力」~日本再生のヒント~―全日本女子バレー32年ぶりメダル獲得の秘密 (主婦の友新書)「精密力」~日本再生のヒント~―全日本女子バレー32年ぶりメダル獲得の秘密 (主婦の友新書)
(2011/05/09)
眞鍋 政義

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「もしドラの実写版」とも言える女子バレーの躍進劇。データ分析と小さな数値目標クリアの積み重ね、そして選手一人一人への気配り。日本再生は、根性論や精神論から抜け出すことから始まる。

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2012-09-30(Sun) 22:38| 書評| トラックバック 0| コメント 0

『スパコンとは何か』1位か2位か、それが問題か?

スパコンとは何か (ウェッジ選書46)スパコンとは何か (ウェッジ選書46)
(2012/06/20)
金田 康正

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ブラジルのサッカーW杯代表選手、あるいは日本の柔道オリンピック代表に対し、「2番じゃダメなんでしょうか?」と面と向かって問うこと自体、ナンセンスではある。が、ことスーパーコンピューターに関しては、”発言者”の意図はさておき、この質問が一般人のみならず、専門家、国策を担う政治家・官僚にとっても大きな一石を投じることになった。

本書の著者・金田康正氏は、計算科学の第一人者。2009年の行政刷新会議、「次世代スーパーコンピュータ『汎用京速計算機』プロジェクト」の事業予算判定には”事業仕分け人”有識者の一人として列席している。

本書では、次世代コンピュータープロジェクトについて開発の歴史・現在の課題・未来への提言が簡潔かつ網羅的に語られており、一読をおススメしたい。

「スーパーコンピューターとは何か?」― 一般的には「演算処理速度がその時代の一般的な計算機(コンピューター)より極めて高速な計算機」とされることが多い。身近な自動車の例でいうと、普通の自家用車(=計算機)とF1カーをトップとするレーシングカー(=スーパーコンピューター)の違いといったところだろう。

まさに、厳密な定義があるわけではないことこそ、スーパーコンピューターの性能が時代とともに急激に進化していることの証左でもある。日本では、2005年から倍精度浮動小数点数について1.5T Flops(テラフロップス)以上の演算性能ををもつコンピューターを「政府調達におけるスーパーコンピューター」と位置づけている。

現在ではとりあえず「1秒間に倍精度浮動小数点演算を1兆5000億(1.5テラ)回行う性能のコンピューターがスーパーコンピューターである」ということになっているが、これも今となっては低すぎる数値となってしまった。今我々が日常的に使っているパソコンも、コンピューター黎明期の数十年前に戻してやれば、当時としては立派なスーパーコンピューターで通じるのだ。

いったい、そのスーパーコンピューターでは何が出来るのだろうか? スパコンが最も日常的に使われているのは気象予報・天気予報における数値予測だろう。「"気象”は地球表面で発生する大気の流れによっておきる物理現象であり、その運動は流体力学や熱力学といった物理法則にしたがう。そこで、地球大気に起こる現象を物理法則をもとに予測しよう」というのが天気予報のカラクリだ。

もちろん、スパコンの用途は天気予報だけではない。エンジニアリングにおけるシミュレーション、大量の計算を「より短時間に・より正確に行う」のがスパコンの得意技。次世代スーパーコンピュータ戦略委員会は、スーパーコンピューター「京」の利用によって「社会的・学術的に大きなブレークスルーができる分野」、即ち戦略分野として以下の5分野を決定している。

[分野1] 予測する生命科学・医療および創薬基盤
[分野2] 新物質・エネルギー創成
[分野3] 防災・減災に資する地球変動予想
[分野4] 次世代ものづくり
[分野5] 物質と宇宙の起源と構造


それぞれのテーマを見てみると、かなりの広範囲にわたるスパコンの利活用が期待されていることが分かるだろう。研究課題も挑戦的なものが並ぶ。どれも戦略的な分野であり、進歩のスピードが目覚しいコンピューターの分野で他国の後塵を拝するようでは、あっという間に他国に水をあけられ、取り返しのつかない事態に陥ってしまうかもしれない。

他方、著者は別の見方として「総花的に計算リソースを展開しているように見えなくはないし、新しい研究費支給パスの準備が行われているとも見えなくもない」と指摘する。

コンピューター ソフトなければ ただの箱 (よみ人知らず)


問題はそれだけではない。「いま世界における半導体の技術状況をみた場合、プロセッサーにしてもメモリーにしても現存技術はピークに達しつつ」ある。単純化して言うと、コンピューターはハード(機械)とソフト(プログラム)が一体になって動いているわけだが、さらなる高速化に向けた打ち手としては、ハード面からのアプローチは徐々に手詰まり感が出てきているようなのだ。

それでも世界最速にこだわり、とにかくCPUの数を増やして「超々並列化」技術に走る、あるいは発電所1基分の電力を使ってシステムを動かす、といった金に物を言わせるやり方もなくはない。が、はたしてこれが科学的発想なのかという疑問も頭をもたげてくる。

しかも、米国・中国といった競争相手とは違い軍事目的の”派手な”開発予算が付かない我が国。ハードウェアの新規性でホームランが早々見込めないのであれば、「何をどう計算するのか」といったソフトウェアやアプリケーションに知恵を絞り、「選択と集中」が勝負の鍵となってくるのは自明であろう。

しかし、くだんの事業仕分けの際、莫大な国家予算を投入して実行する必要性について具体的な回答が求められたものの、文部省側の説明は「サイエンスには費用対効果になじまないものがある」、「国民に夢を与える」のが「非常に大きなこのプロジェクトの1つの目的」といったものに留まっている。

「あの議論は、<いま開発しようとしているスパコンは、速度だけ世界一を目指しているが用途が狭い。日本の科学技術を世界一にする道具であるスパコンはどんな性能・機能を持たねばならないか、一度立ち止まって再検討したほうが良い>というものだったと私は理解しています」

(とある”非専門家”仕分け人の言葉)


政治・経済、技術、スポーツ等、いずれの分野も高度化・専門化にますます拍車がかかるようにも見受けられるが、古今東西、その要諦は単純明快なところにあるのではないか。でればこそ、素人にも腑落ちできるような説明が適わないときには、気をつけたほうがよさそうだ。

よろず手遅れになってから反省会を開いて「失敗の本質」を検討する前に、“主戦場”を見誤るな、勝負どころを間違えるな。本書の事例からもそんな声が伝え聞こえてくる。

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今回、私自身はウェッジ選書シリーズを初めて取り上げさせていただいたが、既刊書でもナカナカ興味深いタイトルが並んでいる。「ウェッジの書籍」は「ブームにおもねらず本質を追求する良書」がモットーだとか。今後も要チェックです!

緑色はホントに目にいいの?―図解 常識を科学する ホントかウソか!?40問 (ウェッジ選書)緑色はホントに目にいいの?―図解 常識を科学する ホントかウソか!?40問 (ウェッジ選書)
(2001/10)
深見 輝明

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東京駅はこうして誕生した (ウェッジ選書)東京駅はこうして誕生した (ウェッジ選書)
(2007/01)
林 章

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ラザフォード・オルコック―東アジアと大英帝国 (ウェッジ選書)ラザフォード・オルコック―東アジアと大英帝国 (ウェッジ選書)
(2012/04)
岡本 隆司

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2012-09-30(Sun) 22:34| 書評| トラックバック 0| コメント 0

『東大のディープな日本史』入試問題に見る、アカデミズムへの誘い。

歴史が面白くなる 東大のディープな日本史歴史が面白くなる 東大のディープな日本史
(2012/05/15)
相澤 理

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暗記科目の歴史が苦手というアナタに朗報。とにかく、東京大学の日本史の入試問題がたまらなく面白いのだ。

そこで問われるのは詰め込みで得られた知識でも、通り一遍の模範解答でもなく、ズバリ"考える力"。「選りに選りすぐったこの問題に、真っ向からかかってこい。」 「自分の頭で考え、自分の言葉で見事論破してみろ。」 どの設問からも、そんな出題者の声が聞こえてきそうな良問ぞろいだ。

例えば、過去問題の一節はこんな感じだ。

次の文章は、数年前の東京大学入学試験における、日本史の設問の一部と、その際、受験生が書いた答案の一例である。当時、日本史を受験した多くのものが、これと同じような答案を提出したが、採点にあたっては、低い評点しか与えられなかった。なぜ低い評点しか与えられなかったかを考え、(その理由は書く必要がない)、設問に対する新しい解答を5行【筆者注:150字】以内で記せ。(以下略)

(83年度第1問)


なんと、過去の受験生の答案にダメ出しをした上での再出題である。またあるときは、「日本の歴史学がいまだ完全な回答をみいだしていない」という、答えのない問いを出題。破壊力満点。なんとも偏屈、もといインパクトのある設問ではあるが、これが東大日本史の醍醐味でもある。

東大日本史問題の特徴としては、まず歴史上の出来事についての記述・年表・図表といった資料を与えた上で、「なぜXXXなのか」といった問いを立て、150~200字で論述させるといった形式が一般的。これでは、単なる知識の詰め込みだけでは対応がおぼつかない。

その問いの切り口も冴え渡っている。歴史的に日本の置かれた状況の解釈、良きにつけ悪しきにつけ現在まで受け継がれてきた伝統・国民性の源泉を炙り出すような視座が示され、そこに出題者の碩学ぶりがうかがえる。

私自身は、たとえば元寇(蒙古襲来)の様子を描いた絵画史料として有名な『蒙古襲来絵詞(絵巻)』についての出題で意外な発見があった。

この絵にお目にかかったのは中学校の歴史教科書で、「一騎打ちを旨とする日本の武士は、火薬等の最新武器を駆使し集団戦法で迫り来る蒙古軍になすすべなく打ち負かされ」といった説明が添えられていた(ような気がする)。そこには、「名乗りを上げての正々堂々の真っ向勝負、日本武士の潔さ!」といった道徳的メッセージも込められていた記憶がある。

しかし「東大日本史」に言わせれば、これは恩賞を受けるために必要な作法だったようだ。「自分が戦功をあげたことを、戦のあとで証拠立てるには、名乗りの声を周囲に聞かせておかなければ」ならず、「名乗りは敵に対してではなく、味方に対して行ったものだった」のだ。

たしかに言われてみれば、「そもそも日本語の名乗りが蒙古人に通じるのか?」と思わず先生に突っ込みを入れそうになった当時の記憶もよみがえってくる。

さらに、「元寇のあった鎌倉後期のころ(13世紀後半)、多くの武士は困窮にあえ」ぐ中の九州への出兵令でもあり、「恩賞がほしい」との思いは切実だった。すると例の一騎打ちは、武士の美徳どころか、集団を無視したスタンドプレーの塊だったとも言える。

件の絵巻を描かせた竹崎季長も、所領の肥後で待てど暮らせど恩賞の沙汰は来ず、鎌倉まで出向いて恩賞奉行に直訴するという執念まで見せたという。その甲斐あって無事恩賞も授与、絵巻にもその様子がバッチリ描かれているというから、お侍さんもシッカリ・チャッカリしたものだ。

歴史とは歴史家と事実との間の相互作用の不断の過程であり、現在と過去との間の尽きることを知らぬ対話なのであります。

E.H.カー 『歴史とは何か』



東大日本史が問うているのは紛れもなく「今」であるが、実はこれまで太平洋戦争や戦後について直接問われたことはないという。(唯一の例外は2012年度、戦後日ソ関係に関する問題が出題された。) そこには「"今"を知りたくばもっと"歴史"に学べ」という出題者の意図が込められている。

そう、歴史は繰り返す。反原発を契機としたデモ活動もにわかに盛り上がりを見せているようだが、「一揆」の伝統はすでに中世から存在していた。百姓一揆のような非合法の抵抗運動のみならず、「一揆とは本来、人々が自発的に形成した共同体や、そうした共同体による自由な運動」を指す。

消費税引き上げの議論に関して言えば、江戸時代・徳川吉宗の治世の折、幕府は財政逼迫のため、全国の大名に対して石高1万石あたり100石の上げ米令に踏み切っている。不祥事を起こした経営者、不信任に追い込まれた内閣の首の挿げ替えが繰り返され、リセットボタンの一押しで不都合を帳消しにしようとする我々のメンタリティーは、江戸幕府の滅亡から明治政府の成立にいたる過程を、当時の人々が新しい時代への期待を込め「御一新」と呼んだ頃からさして変わっていないのではないか。

他方、百家争鳴の感のある外交・内政に対し、我らのご先祖様・古の日本人は機転を利かせ、外患内憂の危機を幾度となく切り抜けてきた。唐にならって律令を完成させた日本の朝廷は、実際は唐から朝貢国の扱いを受けつつも、建前上は唐の皇帝の冊封を受けずに隣国として対等な立場を主張。「ホンネ」と「タテマエ」を軽やかに使い分けることで要らぬ国家間の緊張を避け、対外関係を安定化しうるバランス感覚を持っていた。

律令制への移行期、中央集権化を進めるにあたっては、地方豪族の郡司は中央から赴任した国司の監督下に入るものの、国司は主に末端実務を担当し、実質的な在地支配力を有していた郡司の求心力を利用して地方支配の実現を図った。地方自治・中央集権のパワーバランスに対する鋭敏な感覚をも古代の日本人は持ち合わせていたのだ。

これらの論点はすべて過去に東大日本史の入試問題で出題され、かつ本書にも収められている。「歴史イコール暗記科目」のトラウマから脱却のときは"今"。温故知新よろしく、歴史から今を生きる知恵を授からんとする読者にとって、敷居が高いと思われる東大日本史の良質の入試問題こそ、むしろ最良の手引きとなりうるだろう。

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〈銀の匙〉の国語授業 (岩波ジュニア新書)〈銀の匙〉の国語授業 (岩波ジュニア新書)
(2012/03/23)
橋本 武

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全国でも屈指の難関、東大合格者数トップ校の一角を占める灘高校の国語教諭の名物授業。こちらも詰め込みではなく、学ぶ力をじっくり育てようというアプローチ。

もういちど読む山川地理もういちど読む山川地理
(2012/05)
田邉 裕

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山川教科書シリーズの最新作。今後の産業政策、天然資源確保の施策を検討する上でも、地理の知識の総ざらいは不可欠だ。

東大卒でスミマセン - 「学歴ありすぎコンプレックス」という病 (中公新書ラクレ)東大卒でスミマセン - 「学歴ありすぎコンプレックス」という病 (中公新書ラクレ)
(2012/04/07)
中本 千晶

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高学力や優秀な頭脳も使いどころ次第? 「東大力」の強みと弱点とは?? 格調”低い”文体でその実態に迫る。


2012-09-04(Tue) 00:13| 書評| トラックバック 0| コメント 0

『ガールズフォトの撮り方』

ガールズフォトの撮り方ガールズフォトの撮り方
(2012/05/24)
青山裕企

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先日何気なくつけたテレビで目にしたNHK番組「仕事ハッケン伝」には心底参った。職場体験者である芸人ザブングル加藤のミッションは、女子中学生向けのファッション誌「ニコラ」の編集を担当するというものだった。

加藤はいつにも増してカッチカチの険しい表情で、不慣れな仕事に懸命に取り組む。企画のネタだし、少女モデルへ流行の話題の聞き込み、写真撮影に誌面の割り付け検討……。が、大方の予想通り、編集長からはこんなダメ出しの嵐。

(加藤案の誌面企画ポンチ絵と雑誌のバックナンバーを見比べながら)
編集長 「加藤クン、この雑誌を見て、どう思った?」
加藤 「えっ、色や写真で目がチカチカして……」
編集長 「そう、でも、君の企画案を見ても、全然目がチカチカしないよね?」


言われてみれば確かにそうだ。ティーンエイジャー雑誌を開いてみれば、とにかく誌面はテッカテカのキラキラ。 ワタシにも写真や手書き調のポップが雑然と詰めこまれているようにしか見えず、目のやり場に困ってしまう。

かたやスタジオでは「おバカタレント」としてブレイク中の鈴木奈々が、雑誌モデルの女子中学生とすっかり意気投合している。ジェネレーションギャップを感じずにはいられない光景。「ABCの歌もロクに歌えない」タレントに舐めさせられた、まさかの敗北感。もしや、自分はこのまま中年の坂を真っ逆さまに転げ落ちるばかりなのでは、との不吉な予感がふと頭をよぎる。

あくる週末、そんな悶々とした思いを抱きつつ、いつもの紀伊国屋新宿本店で新刊本巡りをしていたときに目に止まったのがこの一冊だった。カメラマンには中年男性も多いはず。彼らだって、世代や性別の壁を乗り越え、一瞬のシャッターチャンスに少女の心の機微を見事にとらえている。ここに何か発想のヒントがありそうだ。

プロフィールによれば、著者は1978年生まれと言うから私と同い年。ページを繰ると、様々なガールズフォトの合間合間に撮影のイロハや心がけ、現場でのエピソードが綴られ、フォトエッセイのような仕上がりになっている。目にもやさしく、パラパラとめくるだけでも癒される気がする。

さて、被写体は気まぐれな女の子。イメージ通りの撮影は難しく、現場は想定外の連続だろう。そこで、人一倍の人見知りでコミュニケーション下手だったという著者にとっての、女の子の素顔を引き出すための有効な作戦の一つが「ジャンプ」だと言う。

「ジャンプをすれば誰もが必ず無防備な状態になり、普通にカメラを向けるだけでは見せてくれない、とても自然な表情を撮ることができます。」

「一言で言うと、僕はジャンプ写真に奇跡的な瞬間を求めています。ほんの一瞬のことなのでいつ傑作となるタイミングが訪れるのか……その瞬間を外さないように狙って撮っています。」


たしかに、相手の緊張をほぐすには、何か体の動きを取り入れたほうが良さそうだ。カメラへの意識も薄れ、より自然な表情が出てくることだろう。

もちろん、良い写真を撮るには「誰を、どこで、どんな風に」撮りたいか、という”テーマ”設定が重要。「スタイルの良い美人を、海辺で、水着姿で」撮りたいでもいいし、「年下の女の子を、近所の公園で、デートしているかのように」撮りたいでもいい、とは著者の言。

と、どんどん”イメージ”が湧くのは良いとして、男子諸君の本音として、そこで湧き出ずるのはインスピレーションではなく「妄想」や「下心」ではないか、という真っ当な疑問に突き当たる。写真家のホントのところはどうなのだろうか。

著者は「欲望の目線とコントロール」について、「欲望のままに撮るのか、クールに撮るのか。ガールズフォトを撮る人はそのどちらかに分かれると思」うと断ったうえで、自身はクールに撮るタイプであり「欲望の目線を排除したうえで、フェティッシュな切り取り方をする」からこそ自分スタイルが作品の写真に現れる、と語る。

他方、「リアルな恋愛対象ではなかったとしても、擬似恋愛をして気持ちを高めて撮ることも時に有効な手段」と認めている。この辺は、恋愛ドラマに出演する俳優の役作りに似ているのかもしれない。

ところで、ガールズフォトの醍醐味と言えば、顔や全身の姿見のみならず、体の特定パーツのズームショットではないだろうか。「表情があるのは顔だけではない。手や足にも表情がある」との言葉も、彼の写真を見れば納得がいく。「パーツ=フェチ」と単純に考えるのではなく、モデルの最も美しい部分(パーツ)を探し、意識して映し出す・顔と一緒に撮ることで、女の子の持つ「かわいらしさ」や「みずみずしさ」がよく引き出されている。

本書には「青山流 パーツ写真 ワンポイント講座」と銘打ったコラムもあり、著者のパーツへのこだわりがうかがえる。「唇」や「うなじ」といった定番パーツに加え、「喉」や「膝裏」、「絶対領域」といった玄人受けするパーツまで、撮影のワンポイントアドバイスが写真入りで紹介されており、何かと重宝する方もいるだろう。

その他、モデルの探し方、ロケ地やカメラ、レンズの選び方、メイクや小物の準備や写真補正、モデルの体型を聞き出すための質問テクニックまで、ガールズフォト撮影に必要となる実践的なアドバイスもこの一冊に網羅されている。

青山氏の写真はよい佇まいをしている。そこには思春期男子の女子へのあこがれや、声をかけたいんだけど勇気が出なくて……的な距離感もあり、妙にリアリティがこもっている。

残念ながら、本書の写真をここに掲載することは出来ないので、続きはぜひ実物を手にとっていただきたい。代わりに氏の写真集をリストアップさせていただくので、ここは書影でなにとぞ辛抱を。

指原莉乃1stフォトブック『さしこ』 (講談社 Mook)指原莉乃1stフォトブック『さしこ』 (講談社 Mook)
(2012/01/19)
指原莉乃

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吉高由里子 UWAKI
(2011/02/22)
吉高 由里子

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君に、ひとめぼれ。君に、ひとめぼれ。
(2011/10/01)
青山 裕企

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絶対領域絶対領域
(2011/01/27)
青山 裕企

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つきあいたい~「美女暦」写真集~つきあいたい~「美女暦」写真集~
(2011/07/29)
青山 裕企

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スクールガール・コンプレックス SCHOOLGIRL COMPLEXスクールガール・コンプレックス SCHOOLGIRL COMPLEX
(2010/07/08)
青山 裕企

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ソラリーマン―働くって何なんだ?!ソラリーマン―働くって何なんだ?!
(2012/02)
青山 裕企

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写真の撮り方をバッチリ押さえたところで、今度は自分の写真写りもアップさせよう。ウェディング撮影会社で徹底的にノウハウを習得した写真のプロが、写真写りが劇的に良くなる技術を解説した一冊。履歴書・学生証・社員証・運転免許証・パスポートと、証明写真の登場する場面は意外と多い。

ちなみに、夜間に室内で蛍光灯の明かりの下、デジカメの自分撮りで撮影した私のHONZプロフィール写真は典型的な失敗例(苦笑)。近い将来にサイトリニューアルがあると信じ、次こそはリベンジを!

写真、撮られ術。 プロ写真家がそっと教える、証明写真の撮られ方!写真、撮られ術。 プロ写真家がそっと教える、証明写真の撮られ方!
(2012/05/18)
永田 昌徳

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2012-07-29(Sun) 14:35| 書評| トラックバック 0| コメント 0

『アップル、グーグル、マイクロソフトはなぜ、イスラエル企業を欲しがるのか?』 イノベーションが次々に生まれる秘密

アップル、グーグル、マイクロソフトはなぜ、イスラエル企業を欲しがるのか?アップル、グーグル、マイクロソフトはなぜ、イスラエル企業を欲しがるのか?
(2012/05/18)
ダン・セノール、シャウル・シンゲル 他

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内村鑑三の著作に「デンマルク国の話」という短いエッセイがある。ドイツ・オーストリアとの戦いに敗れ、肥沃な土地の割譲を強いられた小国デンマークは、植林によって荒野を沃野に変え、自国を平和的な国家として再建することに成功する。善き宗教、善き道徳、善き精神により、国が戦争に負けてもいかに衰えなかったか、という趣旨で語り継がれている感動的な話である。

デンマークの国土は日本の九州並み(約4.3万平方km)であるが、イスラエルはさらに狭く、南北に細長く伸びる国土は日本の四国並みの広さ(約2万平方km)ほどでしかない。しかもそのほとんどは砂漠であり、パレスチナをはじめとする周辺アラブ諸国との紛争も絶えない。

そんな地政学的に不安定な情勢にあるにも関わらず、グーグル、シスコ、マイクロソフト、インテル、イーベイといった、名だたる企業が彼の地に進出し、研究所・戦略拠点を設けている。発明とテクノロジーを駆使し世界に存在感を示し続けているイスラエル。そのイノベーションと起業家精神の秘密に迫るのが本書だ。

街角に四人の男が立っている。
アメリカ人、ロシア人、中国人、そしてイスラエル人。
ひとりの記者がやってきて、この四人に意見を聞いた、
「すみません……肉の不足についてご意見を。」
アメリカ人が答える、「不足って何ですか。」
ロシア人、「肉って何ですか。」
中国人、「意見ってなんですか。」
イスラエル人の答えは「すみませんって何ですか。」

――マイク・リー Two Thousand Years


イスラエル人の気質を表す語彙の一つとして、ヘブライ語にフツパーという言葉がある。ユダヤ人学者レオ・ロステンは、フツパーについて「ずうずうしさ、恥とは無縁の厚かましさ、厚顔無恥、信じられないほどの”度胸”、無遠慮しかも傲慢という意味、しかし他のことばや言語ではこの意味を正確に表現できない」と述べる。

本書にも「フツパー」を振りまくイスラエル人が数多く登場する。ベタープレイスCEO・シャイ・アガシによる会社設立秘話、インテル・イスラエルチームによるマイクロ・プロセッサ戦争、ベンチャーキャピタリストによる目利き合戦など、起業の舞台裏で繰り広げられる丁々発止の渡り合いは、読み手を飽きさせない。

イスラエルを「起業国家」たらしめているのは、こうしたお国柄によるところもあるのだろう。格式とは無縁の国でもあり、現首相のネタニヤフには”ビビ”、前首相のシャロンには”アリク”というように、首相や軍幹部ら権力者にあだ名を付けるというのもイスラエルらしい。失敗に対しても文化的寛容を持ち合わせ、これを”次につながる失敗”や”知的な失敗”と呼べる空気も起業家たちの挑戦を後押しする。

「イスラエル人5人を管理するほうがアメリカ人50人を管理するよりはるかに複雑な仕事です。なぜなら、イスラエル人は絶えずマネジャーに疑問をぶつけてくるからです。まずこんな質問が飛んできます、”なぜあなたが私のマネジャーなのですか。なぜ私があなたのマネジャーではないのですか”とね」


一癖も二癖もあるフツパーが育つ土壌は兵役の軍隊経験にもある。「軍隊式」の組織文化といえば厳格な階級制度や上官への絶対服従を連想するが、イスラエルの軍隊組織はさにあらず。臨機応変な対応を可能にするため、ここではとにかく下の階級への権限委譲が進んでいる。

上級士官と戦闘に従事する軍人の割合は、アメリカ陸軍では「1対5」であるのに対し、イスラエル国防軍(IDF)では「1対9」。イスラエル空軍(IAF)も同様、フランス空軍・イギリス空軍よりも大部隊であるにもかかわらず上級士官の数はむしろ少なく、しかも司令官としては他の欧米の軍隊よりも階級の低い少将によって指揮されているという。

そうした最上層が軽くなっている恩恵は、若き指揮官の成長というかたちでもたらされている。若干30歳にしてIDFで少佐を務めるギルアド・ファルヒ曰く、

「ここで最も興味深い人たちは、中隊の部隊長です。文句なしにすごい人たちですよ。とにかく若い。中隊の部隊長はみな23歳です。彼らはひとりひとりが、100人の兵士と20人の士官や軍曹、そして3台の車両を与えられています。そこについてくる装備は、120丁のライフル銃、マシンガン、爆弾、手榴弾、地雷などなど。何でもあります。とてつもない責任ですよ」


繰り返されるテロリストとの攻防。潜入を繰り返すテロリストに対峙するため、現場でのその場その場の臨機応変な対応が求められる。そのためには、若手に権限を移譲し、重圧の中各地域を守り抜いてもらわねばならない。権限委譲は、いわば必要性と計画性の産物なのだ。

18歳になると、イスラエル人は最低で2年間または3年間、軍隊に入る。こうした軍の文化は、義務的な兵役についている2、3年の間に自然とイスラエル市民にも浸透していく。

強い組織にとっては、何といってもメンバーの多様性は欠かせない。そして、奇跡とも評されるイスラエルの経済成長の要因は「移民」にも求められる。イスラエルは今、70以上の国籍や文化の母国になっている。

イスラエルで最も有名な旧ソ連からのユダヤ移民と言われるシャランスキー・元イスラエル副首相はこう語る。

「ユダヤ人が(ソ連の人口の約2%を占めているにすぎないにもかかわらず)、なんと医者の30パーセント、エンジニアの20パーセントを占めていたんです。」

「当時のわれわれにとって”ユダヤ人”には肯定的な意味が一切なく、反ユダヤ主義の犠牲者にすぎませんでした。だから、ユダヤ人である以上、自分の職業の世界で抜群の存在にならなければ。」


今、イスラエルにあるテクノロジーのスタートアップ企業か、大きな研究開発センターに足を踏み入れると、そこでは従業員の話すロシア語が耳に入ってくるかもしれない。彼ら移民の情熱は、イスラエルのテクノロジー・セクターのすみずみにまで息づいている。

1990年にソ連の移民の「水門」が解放され、大量のユダヤ移民がイスラエルに流入。時を同じくし、世界中のテクノロジーブームが1990年代の半ばに加速する中、イスラエルの民間のテクノロジー・セクターでエンジニア不足が顕著になった。

ハングリー精神・競争意識・抜群の存在を目指す姿勢を持つソ連系ユダヤ移民。新しい言語、異文化への適応、慣れない生活習慣、貧しい境遇。野心にも才気にも富む者がそうした極限の状況に追い込まれたとき、失うものには目もくれず得られるものへと目を向けるのは必然と言えよう。彼らのテクノロジーに賭ける思いは尋常ならざるものであったことは想像に難くない。

若いリーダーシップの育成、ハングリー精神、多様な文化・価値観で揉まれた経験など、イスラエルには起業家を育む「豊かな土壌」がある。ところで、今や国民的イベントとなった感のあるサッカーW杯予選を先週テレビで目にし、若き日本代表にイスラエル的なたくましさを感じた、と言うと訝しがられるだろか。

最近の日本代表は、素人目にも強くなったように映る。世代が変わるごとに、着実にレベルアップが図れているように思えるが、彼らの成長の軌跡を想像するにこんな感じではないだろうか。

全国区のプレイヤー同士、中学・高校時代から対戦、あるいはユース、オリンピック代表など若い世代の代表として日本を背負って同じチームでプレイをし、顔見知りとなる。厳しい「訓練」の日々、いつの日かフル代表や一流のクラブチームで活躍してやろうという「向上心」、代表での国際試合や海外クラブチームでプレーすることによる「国際経験」を通じて多様なプレースタイルを吸収していくうちに、気づけば名の知れたスター選手の一員に。

日本代表の錦の元に馳せ参じ、自らのスキル・経験を遺憾なく発揮する姿は、本書に登場する起業家や産業クラスターの成功とダブって見えてくる。

国家や企業の命運は、詰まるところ超一流のトップ人材やブレーンをどれだけ抱えているかによって左右され得る。尖った人材はよほど思い切った施策を打たない限り、そうざらには輩出されないとすれば、「イスラエル式 / サッカー日本代表式」リーダーシップ育成を、スポーツのみならず、科学、芸術、ビジネス等、他の分野に応用・展開していっても面白い。

たった一度きりの人生。勇気を奮い立たせ、チャレンジし続ける一生も悪くない。

それならば最大遺物とは何であるか。私が考えてみますに人間が後世に残すことのできる、ソウしてこれは誰にも遺すことのできるところの遺物で、利益ばかりあって害のない遺物がある。それは何であるかならば"勇ましい高尚なる生涯"であると思います。

内村鑑三 「後世への最大遺物」より



2012-07-26(Thu) 00:01| 書評| トラックバック 0| コメント 0

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